家具材として優れた特性をもつタモ材ですが、輸入材との比較や品質の見極め方に悩む方も多いのではないでしょうか。本記事では、次のような課題をもつ方に向けて、タモ材の特性から選定基準まで、実務に活かせる判断材料を解説します

  • オーク材との違いがわからず材料選定に迷う
  • 経年変化やデメリットを把握できていない
  • 品質のよいタモ材を安定調達できる業者が見つからない

山仁物産は60年以上にわたり北海道・東北産の広葉樹を扱い、選木から乾燥・加工まで一貫管理してきた実績があります。タモ材の強みとリスクを正しく理解し、自社ブランドに最適な材料を調達しましょう。本記事のポイントは次のとおりです。

記事のポイント
  • タモ材は北海道・東北産の広葉樹で、はっきりした木目と高い耐久性が特徴
  • オーク材と比べて木目が力強く、国産材として供給が安定している点が強み
  • 硬さゆえの加工コスト増や、乾燥管理・ロット差など購入前の注意点がある
  • 経年で色が濃くなり風合いが深まるが、湿度や紫外線への対策が必要
  • 品質の見極めには、乾燥状態・木目の均一性・供給業者の管理体制を確認

輸入材に依存しない安定調達ルートと、貴社のブランド価値を支える品質管理。高品質な国産タモ材をお求めの方は、お気軽にお問い合わせください。

タモ材とは?北海道・東北産広葉樹の特性と位置づけ

タモ材とは?オーク材との違いや経年変化、調達時の注意点を解説

タモ材は、モクセイ科トネリコ属に分類される落葉広葉樹で、日本では北海道や東北地方を中心に生育しています。寒冷な気候のもとでゆっくりと成長するため、木目がはっきりとあらわれ、密度の高い材質が特徴です。

タモ材とは?オーク材との違いや経年変化、調達時の注意点を解説

タモ材の基本情報は次のとおりです。

項目内容
分類モクセイ科 トネリコ属 (落葉広葉樹)
主な産地日本 (北海道・東北地方)、ロシア、中国など
木材の特徴はっきりとした力強い木目(環孔材(※)) , 比較的硬質で粘り強い高い耐久性
色味やや白っぽい淡い黄褐色
主要用途・家具材 (テーブル、椅子など)
・フローリング
・造作材
・スポーツ用品 (バット、テニスラケットなど)
代替/比較材オーク材(ナラ材)
※環孔材:木の断面(木口)で導管が年輪に沿って環状に並んでいる木材

家具材や建材として古くから利用され、とくに高級家具の素材として高い評価を得ています。国産のタモ材は、寒冷地で育つことによって年輪の間隔が詰まり、強度と美しさを兼ね備えた材質に仕上がります。輸入広葉樹の価格高騰や供給不安が続くなか、国産材として安定調達できる点も注目されています。

タモ材とオーク材の違い|木目・硬度・価格で比較する

タモ材とは?オーク材との違いや経年変化、調達時の注意点を解説

タモ材とオーク材はどちらも家具材として人気が高く、見た目にも共通点がありますが、実際には明確な違いがあります。選ぶ際は木目の表情、硬度による加工性、価格帯や供給の安定性といった視点で比較することが重要です。

ここでは、タモ材とオーク材の違いを3つの軸で整理し、用途や予算に応じた判断基準を解説します。

木目の表情と色味の違い

タモ材は力強くはっきりとした木目が特徴で、オーク材は穏やかでやわらかい印象の木目をもちます。

項目タモ材オーク材(ナラ材)
画像
分類環孔材環孔材
木目の特徴力強く、はっきりとした年輪 。春材と秋材の差が明確で、荒々しい印象。穏やかで、やわらかい印象 。タモ材よりは繊細で均一に見える。
色味やや白っぽい淡い黄褐色やや濃い灰褐色。製品によっては黄味が強くなる。
斑(ふ)(※)目立たない。虎斑(とらふ) と呼ばれる特徴的な模様があらわれることがある。
与える印象シャープでモダン、スポーティ。重厚でクラシック、素朴。
※斑(ふ):木材に現れる独特の模様で、ナラやブナなどブナ科の広葉樹の柾目部分に多く見られる

タモ材の木目は、年輪がくっきりと浮き上がり、躍動感のある表情が特徴です。とくに板目材では、流れるような模様が際立ち、高級感を演出できます。一方、オーク材の木目はタモ材ほど強調されず、落ち着いた雰囲気があります。

デザインやコンセプトに応じて、「はっきりした主張のある木目」ならタモ材、「控えめで上品な木目」ならオーク材という使い分けが可能です。

硬度と加工性の比較

タモ材とオーク材はどちらも硬質な広葉樹ですが、硬度にわずかな差があり、加工のしやすさにも影響します。

項目タモ材オーク材(ナラ材)
硬度 (比重)やや軽い (0.55〜0.65程度)重く、硬質 (0.65〜0.75程度)
耐久性高い。粘り強く、衝撃に強い。野球のバットやスキー板にも使われる。非常に高い。水や酸に強く、ウイスキー樽やフローリングに使われる。
加工性比較的良好。木目が均一で、大ロットでの安定生産に対応しやすい。硬度が高いため、加工にやや手間がかかる。
乾燥のむずかしさ乾燥管理が不十分だと反りや割れが生じやすい。とくに国産材は注意が必要。乾燥には時間がかかるが、安定性自体は高い。
コスト硬度が高く、加工コストが上がる可能性がある。タモ材と比較して、若干価格が高くなる傾向がある。

タモ材は、オーク材よりもやや柔軟性があり、衝撃に対する粘り強さがあります。このため、バット材やスポーツ用具など、衝撃を受ける用途にも使われてきました。

加工面では、どちらも硬いため切削や研磨には刃物の選定と技術が求められます。とくにタモ材は導管が太く、仕上げの際に目止め処理(※)を丁寧におこなう必要があります。現場では、どちらの材も「硬くて丈夫だが、加工にはコストと技術が必要」という共通認識をもっておくとよいでしょう。

※目止め処理:木材表面の導管や繊維の小さな穴を「との粉」やシーラーなどで埋めて、表面を滑らかにする処理

価格帯と供給安定性の違い

価格と供給の面では、タモ材とオーク材には明確な違いがあります。

項目タモ材オーク材(ナラ材)
価格帯オーク材よりも若干安価になる傾向がある。タモ材よりも若干高価になる傾向がある。希少なナラ材はさらに高価格。
輸入材の状況ロシアからの輸出規制や関税引き上げにより、近年価格が高騰傾向にある。ウッドショック以降、あらゆる木材と同様に供給が不安定
加工性比較的良好。木目が均一で、大ロットでの安定生産に対応しやすい。硬度が高いため、加工にやや手間がかかる。
国産材の状況北海道産ヤチダモは、広葉樹の中では造林量が多く、比較的安定供給されている材もある。希少性が高い材が多く、タモ材よりも高価格となる傾向がある。
供給ルート輸入材に頼っていた状況から、北海道産などの国産材ルートの確立が重要になっている。供給量は豊富で比較的価格も安定している材もある。

オーク材は、主にアメリカやヨーロッパから輸入されるため、為替変動や国際情勢の影響を受けやすい傾向があります。近年は輸送コストの上昇もあり、価格は高止まり。「森林総合研究所」の資料では、オークの価格高騰が指摘されています。

輸入単価は、2001年から2013年までが10万±2万円/m3程度でしたが、2015年から2020年が15万円/m3前後、2022年が約20万円/m3と、大きく増加しています(図1)。

引用元:森林総合研究所 青井 秀樹│海外産の広葉樹製材品を巡る最近の動向(最終閲覧日2025年11月24日)

一方、タモ材は北海道や東北地方で産出される国産材としての側面があり、輸入材に比べて供給が安定しやすいのが特徴です。価格帯としては、タモ材のほうがオーク材よりもやや安価に設定されることが多く、コストパフォーマンスに優れています。

供給が安定している国産のタモ材を選ぶことには、さまざまなメリットがあります。

供給が安定している木材を選ぶメリット
  • コストリスクの低減:為替や国際情勢による価格高騰リスクを回避できる
  • 納期と生産計画の確保:物流リスクを回避し、安定した納期を確保できる
  • ロット品質の安定:ロットごとの品質(乾燥精度)を安定させやすい
  • ブランドストーリーと安心感の提供:原産地証明が容易で、製品の信頼性が向上
  • 細やかな対応と柔軟性の確保:特殊加工や急な要望に柔軟に対応できる

輸入材依存を避けたい方にとって、国産タモ材は価格・供給の両面で有力な選択肢となります。

山仁物産では、北海道・東北産の高品質なタモ材に特化し、長年の経験に基づく厳格な乾燥管理とニーズに応じたロット管理体制を確立。木材調達で直面する調達リスクを解消し、安定した製品づくりをサポートします。

タモ材の主な用途|家具・建材・バット材まで

タモ材とは?オーク材との違いや経年変化、調達時の注意点を解説

タモ材は木材としての優れた特徴から、幅広い用途で使用されています。ここでは、以下の代表的な3つの用途について解説します。

テーブル・椅子など家具

タモ材は、家具材として多く使われる木材のひとつです。とくに、ダイニングテーブルや椅子、デスクなど、日常的に使用する家具に適しています。

タモ材が家具に適している理由
  • 耐久性の高さ:広葉樹のなかでも硬度が高く、日常的な使用でも傷がつきにくいため
  • 粘り強さ:衝撃に対する高い吸収性があり、荷重がかかる部分に適している
  • 力強い木目:はっきりとした均一な木目をもち、家具に高級感と存在感を与える
  • 経年変化の美しさ:使い込むほどに独特の風合いを増していくため、長期使用を楽しめる
  • 安定調達:国産材(北海道・東北産)のルートが確立されつつあり、供給が安定しやすい

とくに、無垢材のダイニングテーブルは、タモ材の魅力を最大限に引き出せるアイテムです。天然木の温もりと、使い込むほどに深まる風合いが、食卓を豊かにしてくれます。

フローリングや造作材

タモ材は、フローリングや造作材としても高い評価を得ています。住宅の内装材として、空間全体に統一感と高級感を表現できます。タモ材の建材としての強みは、次のとおりです。

タモ材の建材としての強み
  • 耐久性:硬度が高く、傷やへこみがつきにくいため、フローリングに適している
  • 寸法安定性:適切な乾燥管理により反りや歪みのリスクが少なく、床材として安定している
  • 均一な木目:広い面積に使っても均一な統一感と高級感を表現できる
  • 汎用性:和風からモダンまで、多様な内装デザインに合わせやすい
  • 構造的な信頼性:粘り強く強度が高いため、階段や建具枠などの造作材にも安心して使える
タモ材とは?オーク材との違いや経年変化、調達時の注意点を解説
タモ無垢材のフローリング

フローリングとして使用する場合、無垢と複合(突板)の2種類があります。予算と用途に応じて選択できる点もタモ材の魅力です。

バット材など特殊用途

タモ材は、スポーツ用具としても長年使用されてきた実績があります。とくに、野球のバット材としては、プロ選手にも愛用される素材です

特殊用途での評価
  • 衝撃吸収性:粘り強く適度な硬度があり、ボールの衝撃を吸収・分散させる
  • 折れにくい:繊維が強く高い粘りがあるため、競技中の破損リスクが低い
  • 弾力性:しなやかさと弾力性があり、スキー板などのたわみを利用する用具に適している
  • 均一な品質:厳格な規格が必要でも、品質が安定しやすく大量生産に適している
タモ材とは?オーク材との違いや経年変化、調達時の注意点を解説

バット以外にも、スキー板やカヌーのパドルなど、衝撃や負荷がかかる用途で採用されています。タモ材の物理的特性が、スポーツなどでの特殊な要求にも応えられるのです。

タモ材のメリット|家具材として評価される4つの強み

タモ材とは?オーク材との違いや経年変化、調達時の注意点を解説

タモ材が家具材として長年使われてきた背景には、明確な強みがあります。ここでは、タモ材がもつ4つのメリットを整理し、価値を発揮する場面を解説します。タモ材の強み4つは以下のとおりです。

はっきりとした木目が生む高級感

タモ材の最大の魅力は、はっきりとした木目による存在感です。年輪が明瞭にあらわれるため、板目材では流れるような木目、柾目材ではきれいに並んだストライプ状の模様が楽しめます。タモ材の美しい木目は、製品に以下のような価値をもたらします。

木目の美しさがもたらす価値
  • 力強いデザイン性:家具に力強さと存在感を与え、空間の主役となるデザインを再現できる
  • 視覚的な安心感:緻密で整然とした木目は、「長く使える良質な木材」という安心感がある
  • モダンスポーティな印象:シャープでモダン、スポーティなブランドイメージを演出できる
  • 経年変化による味わい深さ:経年変化により木目の凹凸が際立ち、より豊かな表情へと変化する
  • 高級な国産広葉樹としての訴求:力強い木目で国産広葉樹の個性と高級感をアピールできる

とくに、ダイニングテーブルやデスクなどの面積の大きい家具に使用すると、木目の美しさが際立ちます。無垢材として使えば、天然木ならではの表情の豊かさが空間全体の質を高めてくれます。明るい色味は、幅広いデザインに対応できる汎用性があり、素材そのものが主役になれる点も強みです。

硬質で耐久性が高く長期使用しやすい

タモ材は広葉樹のなかでも硬度が高く、耐久性に優れています。気乾硬度は0.55〜0.65程度とオーク材に匹敵する数値で、傷がつきにくく、長期間の使用にも耐える強度も魅力です。高い耐久性には次のようなメリットがあります。

高い耐久性によるメリット
  • 製品寿命の長期化:衝撃や摩耗に強く、家具としての寿命が長い
  • 傷・凹みがつきにくさ:日常的な使用における表面の傷や凹みがつきにくい
  • 変形・歪みの少なさ:温度や湿度変化による変形や歪みをおさえられる
  • 高い衝撃吸収性:粘り強さがあるため、荷重がかかる部分で優れた衝撃吸収性を発揮
  • 世代を超えた利用価値:耐久性と長寿命から、「代々受け継げる」といった付加価値がある

タモ材は粘り強い性質をもち、急激に力が加わっても割れにくい特徴があります。そのため、椅子の脚やテーブルの天板など、荷重がかかる部位にも安心して使用可能です。耐久性の高さは、家具メーカーにとってもメリットがあります。ブランドの信頼性向上につながり、顧客満足度を高める要素となります。

木目が均一で大量生産にも対応しやすい

タモ材は、木目が比較的均一にあらわれやすく、大量生産における品質管理がしやすい特徴があります。そのため、以下のように大量生産においてほかの木材より優れているといえます。

タモ材の大量生産における優位性
  • 部材の安定した統一性:一度に大量の製品を製造する際も、仕上がりの均一性を保ちやすい
  • 加工時の歩留まり向上:木目が整っているため、加工時に欠けや裂けなどが発生しにくい
  • 検品・選別工数の削減:木目や節が比較的均一なため、仕入れ後の厳しい選別工数を削減できる
  • 汎用性の高さ:強い個性が少ないため、多様なデザインや仕上げに合わせやすい

とくに、家具メーカーが複数のアイテムをシリーズ展開する際、木目の統一感は重要です。タモ材はほかの広葉樹よりも安定性が高く、品質管理の負担を軽減できます

また、突板(つきいた)(※)として使用する場合も、均一な木目で仕上がりの美しさを保てます。無垢材と突板を組み合わせた家具でも、違和感のなく仕上げられるのもタモ材の強みです。

※突板:天然木を0.2~0.6mmほどの薄い板状にスライスし、合板や集成材といった基材の表面に貼り付けて仕上げたもの

国産材として安定調達しやすい

タモ材は、北海道・東北地方で産出される国産材としてのルートが確立されており、輸入材に比べて安定調達しやすい利点があります。近年、輸入広葉樹の価格高騰や供給不安が続くなか、国産材への切り替えを検討する企業が増えています。国産タモ材は、品質と供給の両面で輸入材の代替として有力な選択肢です

タモ材とは?オーク材との違いや経年変化、調達時の注意点を解説

また、国内の信頼できる業者と取引することで、選木から乾燥・加工まで一貫した品質管理を確保できます。高級家具ブランドなどにとっては大きな安心材料となるでしょう。

「品質・供給・信頼」を求める片へ。北海道・東北産の広葉樹に特化し、選木から加工まで一貫管理する山仁物産が、ブランド価値を長期的に支えるパートナーとなります。

タモ材のデメリット│購入前に知っておくべき3つの注意点

タモ材とは?オーク材との違いや経年変化、調達時の注意点を解説

タモ材には優れた特性がある一方で、購入前に理解しておくべきデメリットも存在します。ここでは、調達担当者が事前に把握すべき3つの注意点を解説。リスクを正しく理解することで、適切な判断と対策が可能になります。

硬さゆえに加工コストが上がる可能性あり

タモ材の硬度の高さは耐久性というメリットをもたらす一方で、加工面ではコスト増の要因となります。加工における課題と対応策は次のとおりです。

課題対応策
刃物の摩耗が早い超硬質の刃物を選定し、摩耗しにくい加工ツール(チップソーなど)を定期的に交換・研磨する。
加工時間とエネルギーの増加高性能で高出力な加工機械を導入し、加工工程を最適化することで効率的な生産体制をつくる。
乾燥精度硬材の反りや割れを防ぐため、高度な乾燥管理技術をもつ木材業者を選び、不良品リスクを回避する。
接着・塗装への手間硬材に合った接着剤や塗料を選び、緻密な木質への浸透性を高めるための下地処理をおこなう。

量産体制を築く場合、加工時間が長くなると製造コスト全体に影響します。やわらかい木材と比較すると、加工効率は低くなる傾向があります。加工コストをおさえるには、業者選定とデザイン設計の段階での配慮が重要です。

乾燥管理が不十分だと反りや割れが生じる

タモ材は、乾燥管理が不十分だと反りや割れが発生しやすい特性があります。導管が太く、木材内部の水分移動が大きいためです。乾燥不足によるトラブルには以下のようなものがあります。

トラブル主な原因発生した場合の影響
反り(曲がり)木材内部の水分が均一に抜けていない状態で加工・使用される。家具の接合部や構造にズレが生まれ、製品の耐久性や見た目の美しさが損なわれる。
割れ(ひび)急激な乾燥がおこなわれ、表面の水分が急激に蒸発する一方、内部の水分が残る。製品の強度低下や、使用中に破片が飛ぶリスクがある。
ロット差業者間で乾燥技術や管理基準が異なっている。(国産材は品質差が大きい傾向)部材間の品質にバラつきが生まれ、大量生産における均一性の確保がむずかしくなる
カビ・腐朽木材の含水率が高い状態で放置される。製品の耐久性が著しく低下し、ブランドイメージを損なう

含水率が15%を超える状態で使用すると、環境変化によって寸法が変わりやすくなるため、含水率8〜12%程度に管理された材を選ぶことが重要です。木材業者の乾燥管理について、確認すべきポイントは以下のとおりです。

木材業者の乾燥管理で確認すべきポイント
  • 含水率の計測方法と基準:納品時に含水率が8〜12%の範囲で安定しているか
  • 乾燥履歴の透明性:各段階におけるトレーサビリティ(履歴)が明確に記録・提示されているか
  • 現場感と実績:長年の経験に基づく選定眼をもち、硬材・広葉樹の乾燥管理に実績があるか
  • ロット管理の徹底:色味や木目のばらつきを防ぐため、ロットごとの選別体制があるか
  • 加工体制の整備:加工する際に、変形リスクを最小限におさえる体制が整っているか

信頼できる業者は、乾燥工程を丁寧に管理し、含水率のデータをとっている場合も多いでしょう。購入前に確認するのがおすすめです。

ロットによる色味や木目のばらつきがある

タモ材は天然木であるため、ロット(産地や伐採時期の違い)によって色味や木目にばらつきが生まれることがあります。ばらつきが生まれる原因と対策は、次のとおりです。

項目主な原因対応策
色味のばらつき伐採時期や産地の違いや、辺材(白太)と心材(赤身)の混在ロットごとの徹底した選別体制を整え、製品用途に合わせて色調を統一した部材を供給する 。
木目のばらつき丸太の径の大小丸太の切り方(板目か柾目か)、生育環境による年輪幅の差木取り計画を最適化し、各製品向けに選別基準を設ける
含水率のばらつき乾燥技術や管理基準が業者間で異なっていること。含水率8〜12%の基準を設け、乾燥後の材の均一性を維持するための管理体制を整える。

複数ロットにまたがって材料を調達する場合、色味の統一がむずかしくなることがあり、シリーズ家具を展開する際の課題となります。天然木の個体差は避けられませんが、木材業者の選別技術と管理体制によって、ある程度コントロールできます。購入前に、選木基準や品質管理体制を確認するのがおすすめです。

タモ材の調達でお悩みの方、サンプルをご確認されたい方は、山仁物産へお気軽にご相談ください。国産広葉樹の安定供給を通じて、お客様のブランド価値を長期的に支えるパートナーとして貢献します。

タモ材の経年変化|色味の深まりと使用環境による影響

タモ材とは?オーク材との違いや経年変化、調達時の注意点を解説

タモ材は、時間とともに色味や風合いが変化する特性があります。ここでは、経年変化のメカニズムと、使用環境が与える影響について解説します。経年変化でまた違った表情を楽しめるのも、タモ材の魅力です。

経年によって変わる色と自然な風合い

タモ材は、使用年数が経過するにつれて、色味が深まり、独特の風合いを帯びてきます。木材に含まれる成分が酸化することで起こる自然な変化です。タモ材の経年変化の特徴を以下にまとめました。

タモ材の経年変化の特徴
  • 色の変化:白っぽい色から、徐々に深みのある飴色(黄金色)へと変化する
  • 木目の強調:色が深まることで明瞭な木目が際立ち、豊かな表情になる
  • 質感の向上:オイル仕上げの場合、年月とともにツヤが増し、手触りが滑らかになる
  • 付加価値:使い込まれた重厚感や歴史感が生まれ、製品の高級感が増す

経年変化は、無垢材ならではの魅力であり、使い込むほどに味わいが増します。とくに、オイル仕上げやワックス仕上げの家具は、経年変化を楽しみやすいものです。経年変化をより楽しむには、以下のポイントをおさえましょう。

経年変化を楽しむためのポイント
  • 日頃の手入れ:オイルやワックスを定期的に塗り直し、木材を保護する
  • 初期の日光浴:まんべんなく日光(紫外線)に当てることで色の変化(日焼け)を促す
  • 適度な使用:傷や汚れも「歴史」として受け入れ、積極的に使用して味わいを深める
  • 湿度管理:極端な乾燥や多湿を避け、適切な室内湿度(40~60%程度)を保つ
  • 長期的な直射日光や冷暖房の回避:極端な変色やひび割れを防ぐため、設置場所に配慮する

経年変化を「劣化」ではなく「成長」として捉えることで、長く愛着をもって使える木材になります。

湿度や紫外線が与える影響と対策

タモ材は、使用環境によって状態が変わりやすい素材です。とくに湿度と紫外線は、木材の品質に大きく影響します。湿度による影響は次のとおりです。

項目湿度による影響対応策
高湿度時(70%以上)・木材が水分を吸い込み膨張する。
・適切な乾燥がされていない場合、カビや腐朽の原因となる。
除湿機やエアコンで過度な湿度の上昇を防ぎ、含水率が高い状態が続かないようにする。
低湿度時(30%以下)木材の水分が蒸発し収縮する。 急激な乾燥は、反りや割れ、接合部のズレを引き起こす。加湿器などで適切な室内湿度(40〜60%程度)を保ち、急激な乾燥を防ぐ。

木材は湿度に敏感で、含水率が変わると寸法変化を起こします。家具として使用する場合、室内湿度を適正範囲(40〜60%)に保つことが理想です。また、長期間紫外線にさらされると、以下のような影響も起こり得ます。

項目紫外線による影響対応策
色味の変化木材表面の成分が分解・酸化し、急激な変色(日焼け)が起こる。直射日光が長時間当たる場所への設置を避け、窓にUVカットフィルムや遮光カーテンを使用する。
色ムラの発生一方向からのみ光が当たり続けると、日焼けしていない部分との間に色ムラが発生する。初期は定期的に家具の向きを変えたり、上に置いたものを移動させたりして、全体を均一に光に当てる
表面の劣化強い紫外線は、木材表面の塗膜(とくにオイル仕上げ)を劣化させ、乾燥やひび割れにつながる。オイルやワックスを定期的に塗布し、表面の保護層を維持する。
乾燥の助長紫外線による発熱が、木材の部分的な乾燥につながり、ひび割れや反りのリスクを高める。冷暖房の風だけでなく、強い日差しを避ける設置場所の配慮も必要。

適切な環境管理とメンテナンスで、タモ材の美しさを長期間保ちましょう。

タモ材は国産広葉樹の有力候補|信頼できる供給元を選ぼう

タモ材は、はっきりとした木目と高い耐久性をもち、家具材から建材まで幅広く使える国産広葉樹です。オーク材と比較しても、価格や供給安定性で優位性があり、輸入材に依存したくない方にとって有力な選択肢となります

一方で、硬さによる加工コストの増加や、乾燥管理の重要性、ロットによるばらつきなど、購入前に理解すべき注意点もあります。リスクを事前に把握し、適切な対策をすることが重要です。

山仁物産は、60年以上にわたり北海道・東北産の広葉樹を扱い、選木から乾燥・加工まで一貫した品質管理をおこなっています。国産材の安定供給と、透明性のある取引を通じて、お客様のブランド価値を長期的に支えるパートナーとして貢献いたします。

タモ材に関するご相談や、サンプルのご依頼は、お気軽にお問い合わせください。